皆さん、こにゃにゃちわ。
コックスのカンちゃんこと佐藤俊明でございます。
まずは試合前日10月26日から振り返っていきましょう・・・・・・。

10月26日。雨。
午後、至と藤枝駅で待ち合わせ。
「おう、ダブり!」
「おう、バカ!」
いつもの合い言葉を交わし、いそいそと車に乗り込む。
向かうは至邸。
もう一人車で一緒に行く金子が来るまでいったん時間を潰そうという算段だ。

「おこんにちわぁ!!」
ちょっとでも心象を良くしようと元気よく挨拶すると、奥さん露骨にイヤな顔。
『来んなよ・・・・・・。』
魂の叫びが聞こえてくるようだ。
「へへへ・・・・・。」おかまいなしにズケズケと上がり込むと次男の雄世。
「ゆぅーせーいチャーン!」
「うギャ−ーーーーーー!!」
相変わらず、なつかない。やな感じ。うんこたれ。

長男の開世は虐待され奥でグッタリしている。天野一家。すさんだ家庭だ。
暫くすると奥さんのお父さん、お母さんが鼻息も荒くやって来た。
「孫の顔見せんかー−ー−ーい!!!」
開世がグッタリしてしまったので、何やら静岡から駆けつけたらしい。
「まぁまぁ可哀想に・・・・・・。」
「おっ、こりゃイカン。」
駆け寄るおじいちゃん、おばあちゃん。急に態度がよそよそしくなる至。

そうこうしているうちに金子が駅にやってくる時間だ。行かなくては。
「それじゃぁヨロシクお願いしまぁす・・・・・・・」
至が白木みのるのように小さくなり、申し訳無さそうに呟く。
後ろを見れば、おじいちゃん玄関で仁王立ち。
「お前は幼い息子の具合が悪いのに、泊まりがけで遊びに行くんかぁぁぁぁあ!!!」
無視して藤枝駅までGO!GO! イェーイ!!

駅に着くと、金子がもうすでに到着していた。
「みゅおー、じゅっちょまっちぇちゃんやからん。ぴゅんぴゅん。」
舌ったらずなので相変わらず何を言ってるか分からない。

さあ!向かうは試合会場の愛知池近くの宿泊施設、五色園。
ところが誰一人詳しく行き方が分からない。
「じゃぁ、なんとなくコッチの方角で。」
アバウトだ。無責任。大人なのに。

高速に乗り、雨の中車は走る。途中ドライブインに寄り、しばしの休憩。
ここでカンと至、今日の夜のつまみを買う。やばい。飲む気マンマンだ。
”明日の試合より今日の飲み会”それがオレらの合い言葉。
高速を降り、もうすでに愛知県に突入。
愛知池の近くまで来ているのだが詳しい道がさっぱり分からない。そりゃそうだ。勘だけが頼りでココまで来ているのだから。

と、ここで金子の携帯に聖之から連絡が入る。
何やらこの辺にいるので、近くまで来てたら拾って欲しいとのこと。
無理だ! そんなの無理だ! だって自分達が今何処にいるのかさえも分からないのにもう一人をどっかまで迎えに行くなんて! 無謀だ! 無茶だ! 聖之が悪い!
そうだ、聖之が悪い! 何て他力本願な! ずうずうしいにも程がある! そうだ、全部聖之のせいだ!
そう盛り上がり、近くのさびれた駅で適当に車を停め3人でモンゴル相撲をとっていると、階段を下りながら何やら見慣れた奴が手を振ってコッチにやって来るではないか・・・・・・・ん・・・鼻がデカい・・・・さ、聖之だ!! 聖之に違い無い!
奇跡だ!

4人になり、五色園を本格的に探さないとヤバい。もう陽はとっぷりと暮れている。
ウロウロした。グルグルした。ギュンギュンした。
4人とも泣きそうになっていた頃、左手に大きな看板・・・・・・・。
”五色園なんとかかんとか”
こ、これだ!! あった! 奇跡だ! 地図なしで本当に来れた! やってみるもんだ! 
抱き合い喜び会う4人。ああ・・・友達っていいなぁ・・・・。
五色園というのはデカい庭園のようなモノで、その中に寺がやっている宿泊施設があるのだった。そこへ行くまで途中に、暗闇に浮かぶ得体の知れない人形が無数にありみんなビビって、おしっこがちょっと出た。

宿泊施設にようやく着き、部屋に通された。
一階の食堂にはオレらの食事だけが”ぽっつ〜ん”と残されている。
どうやら他の宿泊者はすでに食事を終えているらしい。
「それじゃぁ、頂きますか・・・・・・・。」
みんな食べ始めて一様に思っただろう。
『な、何て質素なっ!!!』
御飯にお吸い物、芋とちっちぇー海老の天ぷら、はまちの刺身、あと何かしょぼいの。
これは精進料理か! ええ?! 流石に寺がやってるだけのことはある。
オレは生まれてこのかた、はまちの刺身というのは生臭くて食えなかったのだが全部食った。だって他におかずが無いンだもん! 
恐るべし五色園・・・・・・。


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