【秋山の大会レポート】
スタート前・・・各クルー横一線・・・。
「1レーン、巴流・・・」
「セッー!」
皆の身体からオーラがでている!
この大会にかける意気込みの現われなのだろうか・・・
『アテンション・・・!』(スターター)
一瞬の静寂・・・緊張・・・一筋の風・・・
『GO!!!』(スターター)
『い〜ち、に〜い、さ〜ん!』(COX)
『2枚落とそうー!』(COX)
『せーッ』(漕手)
『さ〜いこう〜!』(COX)
『そ〜!』(漕手)
【いいスタートだ! 水が軽い!】
2009年7月26日 14:00ジャスト
『第5回 ボートフェスティバル in 天竜』
壮年の部決勝がスタートした。・・・
AM3:00目覚ましがなり目が覚める。
眠い目を擦りながらも起きる。
そう、今日は『第5回 ボートフェスティバル in 天竜』
巴流にとってもっとも大事なレース。
今年こそ優勝して、全国への切符をゲットだ!
※:第1回大会では、全国へ出場し見事5位に入賞している。
但し、このときは浜松市がホスト市のため出場枠が2クルーあり、
巴流は浜松市第2クルーとして出場。
この大会、優勝はしていない・・・
出発の支度をしてから、子供たちを起こす。
子供がいると、予定通りには出発できないんだな!
予定より30分程度遅れて、自宅を出発する。
横浜町田インターより東名高速へ・・・
レース会場(船明ダム)を目指す。
※:いまさらだが、「透明」高速ではない。
道路ははっきりと視認できる。
私の妻は子供のころ、「透明」高速だと思っていたらしい。
「クスッ!」
会場に到着する。
程なく金子が到着。
レース会場に行く。
10m間隔で並んでいるブイが綺麗だ。
金子とともに受付を済ます。
今日は予選(6/6上がり)、決勝の2レースらしい。
(出場クルー数が少ないことが意外・・・?
みんな他の種目にエントリーしているようだ。)
大会役員達がなにやら集まって協議している。
「何だろう?」
平野を除くメンバーが集合。
(今日のメンバーは金子、岸本、至、秋山と、 まだきていない平野の5人)
AM8:00 そろそろ開会式。
と、大会役員より開会式はすこし遅れるとの連絡。
「???」
30分程度遅れて、AM9:30開会式の開始
やっと平野がやってきた。
遅刻である。
大会役員より連絡。
「昨夜の大雨により、ダムの放流をしています。
当漕艇場の規定により、放流が500tを超える場合は出艇することができません。」
「ただいま、本日のレースにエントリしている市職員、
ご来賓の政治家の先生方、新聞社各社のお力を借りて
国交省に放流をやめるよう圧力を掛けています!」
「参加クルーの皆様におかれましては、今しばらくお待ち願います・・・」
「皆様、お待たせいたしました!」
「『強〜力な!』圧力のおかげで、13:00よりレースを開始することが出来そうで
す。」
「ただ、時間がないので、皆様におかれましては1レースだけでお願いします!」
大会役員、ご来賓の方々の挨拶が終わり準備体操。
実行委員のいつものおじさん登場。
おじさんが叫ぶ!
「エアロビのお姉さん、前に来てください!」
「それから再年長のジージ、前にきてください。」
※:このジージ、
帽子から靴まで『Pink』でコーディネートされている。
人生経験を積み重ねないと出来ない格好だ!
・・・恥ずかしくて・・・でも可愛らしい!
ジージが心臓発作を起こさない程度の準備運動をして、開会式も無事終了。
レースまであと4時間あまり・・・。
「待機。」
「待機である。」
「暇。」
「暇である。」
「ナポレオン。」
「いつものナポレオンである。」
12:30 1レース目のクルーが出艇の準備を始めていている。
(やっと大会が始まった感じ・・・)
13:00 1レース目の開始 成年の部予選1組。
13:40 そろそろ巴流も出艇の準備を始める。
応援の仲間のエールを背に出艇。
軽い練習。
といっても、スタート地点までのわずかの距離だ。
艇のリギングとスタートの確認程度である。
突然、雨が降ってきた!
それも激しい雨が・・・
みなびしょ濡れ。
しかし、それもつかの間、真夏の太陽が照り付けてくる。
スタート位置に付く。
スタート前・・・各クルー横一線・・・。
「1レーン、巴流・・・」
「セッー!」
先程の雨が身体から湯気となって立ち上る。
まるでオーラをのようだ!
『アテンション・・・!』
『GO!!!』
『い〜ち、に〜い、さ〜ん!』
『2枚落とそうー!』
『せーッ』
『さ〜いこう〜!』
『そ〜!』
スタートで半艇身程リード。
(最近、スタートの調子がいいのだ。)
スタートダッシュからコンスタントへ・・・
1レーン、巴流がトップ。
2位は5レーン?4レーンか?
巴流がややリードしているが
先日の五月レガッタに続き2強の争いだ。
『ためろ!』『ためろ!』
司令塔であるCOX平野からの指令である。
ラストスパートのために力をためつつもリードが広がる。
(3/4挺身程か?)
『・・・?』
やや艇のバランスが崩れる。
スタート地点は静水だったがこのあたりから流れがあり、
艇が右側に流されているようだ。
(?放流しているのか?)
水が重くなった。
巴流は1レーンため、最も流れの影響を受けやすい。
体力はないが、技術はそれなりの巴流。
気にせず漕ぐ、漕ぐ、漕ぐ!
レースも終盤。
『ラストスパートいこうー!』
(COXからの指令。)
コンスタントでためていた力を、ここから解放する。
蹴る、蹴る、蹴る!
2位との差が広がる。
(既に水があいているか?)
『ラスト10本いこうー!』
(COXからの指令。)
『い〜ち、に〜い、さ〜ん!・・・』
巴流、2位との差をさらに広げ
『TOPでFinish!』
念願の優勝(全国代表クルー)である。
レース後は呼吸困難に陥っているが、みんな素敵な笑顔!
ゆっくりと桟橋へ向かう。
桟橋で手を振っている応援してくれた仲間に、こちらも「ガッツポーズ」で答える。
桟橋に艇をつけて、艇から上がる。
応援の仲間と笑顔の交換。
1レースしかしていないためか、優勝したためなのか、
いつもより足取りが軽い。
勝利の余韻に浸りつつ石段でくつろぐ。
大会本部より、巴流のお呼び出し。
平野が代表して本部へ向かう。
(全国大会への出場意思の確認なのだろうか?)
平野が本部から帰ってくる。
何か表情が険しい。
(何だ・・・?)
「バッテンサイン」
「・・・」
なんと、巴流はレギュレーション違反で、全国へ行く資格なしとのこと。
本部からの呼び出しは、その連絡だったらしい。
※:巴流のメンバーは、全員高校時代に日本ボート協会に登録していた。
いわゆる経験者の集団だ。
大会規定では経験者は1名までとなっている・・・
「・・・」
「沈」
先程までの高揚感はどこへいったのか・・・
気持ちは一気に「沈」。
※:参加クルーが少なく、レベルも「?」であったことを理解。
プログラムをよく見ると、強豪クルー達は別種目にエントリーしているではないか!
ここ数年巴流は天竜レガッタには参加していなかったので、規定の確認が厳しくなったことに気付いていなかったのである。
『残念!』
閉会式
賞状とトロフィーをもらう。
残念ながら全国へは行けなかったけど、今年は五月レガッタに続きこれで『2連勝 V2!!』
閉会式後は、いつものジャンプ撮影。
「いち、にの、さ〜ん。」
いつもは何度もやり直すジャンプが、今日に限っては1発OK!
しかもみんないつもよりも高く飛んでいる。
(1レースしかしていないのか、体力がまだ残っているのだ。)
片付けをしてみんな家路に向かう。
優勝した喜びと、全国へ行けない悲しさの共存する複雑な気持ち。
家に到着。
シャワーを浴びて汗と(車の運転の)疲れを流す。
冷蔵庫を開ける。
冷えた缶ビール。
「今日もビールが美味しいね!」
全国大会へ出場できなかったことは残念だけど
『優勝』できてよかったね。
次のレースもがんばろう!!!
【平井のコメント】
やったね、優勝おめでとう!
でも、全国へ行けないんだ…。
なんで?行かせてよ、お願い!
大きな目標を失ってしまったような気分だね。
残念だよ。