第4回 静岡県オータムレガッタ 2011.10.9 天竜漕艇場
■試合結果 ・決 勝 ■距離
第2位 2着 決 勝 500m
【澤野の大会レポート】 朝7時半、そろそろ約束の時間なので、表に出て待つことにする。 今日は久々にメンバーが揃った、我等が巴流、久しぶりの大会である。 自分自身にとっては、ほぼ2年ぶりのレース参戦になる。 何が起こるか知る由も無いが、とりあえずは 1 「安全運転」 2 「トラブルフリー」 そして最後に、 3 「コックスだけは、断固拒否」 今日のテーマはこれで行こうと決める。 まぁ、1番目は、 行き帰りの往復を自分が運転手になってるだけのこと。 2番目のそれは、 具体的に例を挙げれば、試合中の突発(..他所では腹切りとも言うらしいけど.). 何しろ、今日の試合の後は、いつまた、メンバーが揃って試合に出れるか、全然判らないのだから、せっかくの試合、出来るだけ良い成績で、気分良く過ごしたいのである。 で、3番目のやつはというと、 何年か前の試合でコックスを無理やりやらされたことがあって、実を言うと、あまり良い思い出じゃないんである。 コックスなぞ全くやったことがなかった為、スタートの合図はとちるどころか、フライングしかけるは、ラダーはきり損ねて、コース侵害しかけるは、キャッチの掛け声はオールの動きと全然合わないわ(何年も経った今でも思う、普通は逆。)、おまけに緊張のあまり、レース中は目をつぶっていたらしい。 まぁ、これだけやりつくせば「2度とやりたくない」と思うのは当たり前だし、「2度とやらせたくない」と思うのも、人情というものだろう。 (だよな、普通..) だ・け・ど!何しろ巴流である。 アラフォーと言われるような歳になっても、ボートの試合で集まった時は高校時代のノリになって、未だに大会の最後は、メンバー全員のジャンピングショットで締めくくっているような集まりである。 久しぶりの大々的なホームページ更新のチャンスに、ネタ作りの為とはいえ、何を仕掛けてくるのやら・・・・。 そんなこと考えてるうちに、同行のメンバーが到着。 選手じゃない、応援団である。 高校の同窓生で、卒業以来に会うのは、おそらく初めてという瀧口君と米盛さん(女性)である。 たしか滝口君とは、2年か3年で同じクラスだったはず。 だが、当時はボート部と何か縁があったわけでも無いはず・・・。 「久しぶりだねぇ〜」というより、「一体どうして?」と言いそうになるが、昨年、開催された高校の同窓会で他のメンバーと会って以来、何かと連絡があったらしい。 らしいと言うのは自分自身は仕事で出席できなかったのだが。 で、今回は「じゃあ、行ってみよう」となったわけだ。 最初の話では、ここで自分の車に乗り換えていく予定だったものの、つい前に車を買い替えてしまい、大人3人に、プラス荷物はとてもきついということになり、彼らが載ってきた車で行くことになる。 運転を自分が代わって、船明ダムへ向かって出発進行。 行きの道中は、特に困ったことがあったわけも無く、スムーズに進む。 字数稼ぎの為、強いて言えば、高速に入る手前のコンビニに寄った時に、ついつい自分が若いバイカーに話しかけて、全員で盛り上がったことぐらい。 彼のバイクが1200ccの排気量を誇る、ヤマハのV-MAXだったんだけど、燃料タンクに見慣れないアルミ製と思しきボンベが装着されている。 それを見て、「ねぇ、それなぁに?」と訊いたのが始まりで、バイクの彼が言うには、そのボンベの中身は「ニトロ」だそうで、使用すると、抜群の加速を見せるとか・・・。 平野・・、やってみない? 船明ダムには2時間ほどで到着。 配艇場桟橋のある広場の隅を自分たちの控え場所にする。 グランドシートを敷いて、タープも張る。 これらは前もって平野家によって借りてきたもの。 (右下が、巴流。今回は、高校生や中学生の邪魔にならないように隅っこに陣取る。) 平野もこの大会には参加するのだが、本人は後からバイクで来るのだそうで、どうやらボートの試合にかこつけて、たまには独り気ままなツーリングを楽しむつもりらしい。 残りのメンバーである、豊・至・金子も同様、少々遅れての出発で、全員が揃うのは正午前後になりそう。 (金子と豊が到着) とりあえず、大会本部で受付代わりの挨拶をして、注意事項を聞く。 今回の大会は、現役の中学生と高校生の試合も行われ、しかもそちらの方は、選手にとってはかなり重要な試合らしい。 県代表の選考でもかかっているのだろうか? 桟橋から、練習スペースやスタート地点への移動の際のコースやレースコースを横切る時の注意事項を聞いて、大会プログラムをもらって、控え場所に戻る。 平野も到着。 (開会式。高校生や中学生でいっぱい。) (全国大会に出場した静岡選抜が表彰される) プログラムを見ると自分たちのレースは14:54スタートの1本勝負。 時間はたっぷり過ぎるぐらいあるから、タープの下でゴロゴロしたり、コースに沿ってうろうろしたり、とにかくまったりとして過ごす。 湖上では中学生や高校生のレースが行われているので、応援団の2人にボート絡みで話などするが、自分たちがやってきたのは、ナックルフォアとシェルフォアで、今の学生たちはシングル・ダブルのスカルやクォドルプルという、槽手1人がオールを2本操るタイプに変わっているので、話してる自分自身が、物珍しく思ってたりする。 清水南高のブレード。僕らの頃と同じデザイン。 昼前ぐらいに平野が到着。 言ってた通りにバイクで来た。400ccぐらいかなと思ってたら、何と1000ccの大型だった。 フルカウルで、えらくかっこいい。 朝見た「ニトロ」付きのV-MAXを思い出す。 ボンベのサイズとか取り付け位置とか、平井ちゃんにデザインしてもらったらどんな風になるのかな。 なぁ、平野・・、やってみない? (澤野の時系列がおかしくなっているが、平野は開会式前に到着済みである。) 続けて、次男坊を連れて、至が現れる。 前日までのメールの遣り取りによれば、前の週に富士スピードウェイで行われた、100kmレースに参加したとのこと。 メールでは筋肉痛のことも言っていたけど、大丈夫だろうな? もっとも、それで懲りたような様子など全く無く、次は300km位のルートを走りに行く予定だとか。 えらいタフな話である。 いっそ今日も自転車で来たらおもしろかったのに。 そして最後に、金子と豊が、乗り合わせて登場。 最後といってもレースまでは2時間位とたっぷりと時間があるけれど。 (澤野の時系列がおかしくなっているが、金子と豊は開会式前に到着済みである。) 全員が揃ったからといって、ウォーミングアップしようとか、皆でストレッチやろうとかは、一切無し。 レースに使用するオデッセイ艇を艇庫から出して、桟橋が空くまで陸上待機してる間に、各自適当に体をほぐす。 (母校の現役選手と、OBのオジサンがすれ違う。親子でもおかしくない年齢差。) (我が母校の現役選手。) さらに時間が過ぎたところで、レース前のミーティングだが、この文章を書いている時点で、この時の記憶はあまり定かではない。 というより、ミーティングが始まってすぐに綺麗に吹き飛んでる。 というのも、平野がいきなりこんなことを言うからである。 「じゃぁ、澤野が整調ね。」 やっぱりきた・・・やっぱり、巴流だ・・・。
「・・・嫌。」 「駄目。・・・」 「え〜〜〜。」 またこの遣り取りが繰り広げられる。 周りも(誰が言ったかも憶えてない)「いーじゃん、高校の時やったことあるだろ。あれ何時だっけ。」 いいのか?言って。 「2年の新人戦クルーの時だよ。予選で落ちた。」 「・・・・・」 しーらないっと。 まぁ今回は1回のみの親睦レースみたいなものだから、何とかなるだろうと思って、落ち着こうとするが、落ち着けない。 かなり地に近い所で上擦ってる。 具体的にどんな風かというと、やたらと煙草を吸う、それもひっきりなしに。 出艇まで20分切っても吸っていて、ブーイングを浴びる羽目になった。 それとユニフォーム代わりの短パン・Tシャツに着替えたら、○○の窓が全開だったとか。 (ちゃんと書いたぞ、平野) レースそのものに関して言えば、スタートダッシュの本数を何度も聞くとか。(しかも何回聞いても間違ってる。数字が覚えられない。) 「ハイ、これね。」 出艇の時、平野がインカムを2つ受け取った。 1つはトーキングボタンにテープが巻かれている。 これで岸から、コックスの声が入ったビデオを記録するらしい。 旨くいけば、巴流のHPにおもしろい動画を載せることが出来る。 クルー達の音声が入ったレガッタの動画というのは、YouTubeでもほとんど見かけないらしい。 今回、初めての試みだがうまくいくだろうか。 あと、豊、至に金子、3人とも怒るなよ。 実は、君達がどのポジションでボートを漕いでいたかが判らないんだ。 コックスが平野だったのは正面にいたから判るが、自分の背後に関してはさっぱり、3番・・・誰だっけ?2番・・・・あれ?バウ・・・・・う〜〜ん?。 忘れたとか憶えていないとかじゃなくて、判らないんである。 忘れた覚えすらないので、最初から頭に入っていないと思われる。 この文章を書き始めた頃に気が付いて、どうしようかと思ったが、おもしろいのでこのまま話を進めることにする。 「いってらっしゃ〜い。」応援団に見送られて、出艇する。 バックローで桟橋から離れて、最初のノーワーク。 なんとなく窮屈に感じるが、まさかウェストバッグを付けたままじゃないだろうな(中には煙草とライターと携帯灰皿が入ってる。)と思ったが、只の気のせい、余計に気が滅入る。 スタートダッシュからノーワークまでの練習をしながら、スタート位置に付く。 (注:ノーワークと書いているが、コンスタントの間違いである。) 平野の指示に従って、位置や向きの微調整を行いながら、審判艇からの合図を待つ。 どこに座っていても一番緊張する時だ。 出艇クルーは、「佐鳴湖会」と「なかクリAZ」、そして「巴流」の3チームだ。 審判艇かチーム毎に呼び出しの確認があって、それに応えていく。 3チーム分が終わると、ついに「アテンション!」・「ゴー!!」 合図がかかり、それと同時にスタート。 一番手前が、巴流。グリーンのユニフォームが、佐鳴湖会。一番奥が、なかクリAZ。 最初のダッシュはスムーズに行った。 考えてみれば、どこに座っていようが、いつもやってきたことだ。 ピッチを段階的に落としながら、ストロークを伸ばしていく。 ノーワークに入った時、トップは佐鳴湖会、2位は巴流、なかクリAZが続く状態だった。 横を向けば佐鳴湖会がまだ見えたものの、そのリードが段々と開いていくのも判った。 (注:ノーワークと書いてあるが、コンスタントの間違いである。) さらにその姿を追おうとするとかなり首を回す事になるので、かなりきつい。 すると自分の正面にいる、鬼コックス平野からおなじみの声がかかる。 「強調10本行こう!!」 「せいっ!!!」 槽手全員でそれに応え、一気に力を込めて蹴っていく。 目線は正面に戻して、漕ぎに意識を向ける。 ピッチは2つぐらい上げられたかどうか。 ピッチより蹴りを強調しようと、膝が伸びきる瞬間まで力を込める。 強調を終えてノーワークに戻ると、3位の位置につけてる、なかクリAZの姿を見る。 (注:くどいようだが、ノーワークではなくてコンスタントの間違いである。澤野、しっかりしろ。) リードはだいぶとった筈だが、気のせいか、段々大きくなってくるように見える。 気のせいだよな、と思っても、つい蹴り足に力が入る。 ただ、力を込めたつもりでも、水をつかんだ時の手応えというか腕や足に伝わる感触が、思っていたより軽いと言うか、ボートの前進する勢いにオールが流されてしまってるような感じがして、余計に焦る。 ハンザウェイの時、オールがパァ〜ンと音を立てて跳ね上がる。 オールの背が、小波に打ち当たってる音だ。 勢いに負けて、グリップがずれたり、そのままキャッチに入ると、突発・腹切りとなる。 角度を変えたり、高さを変えたつもりでも、同じ様に当たるので、小細工は止めて、オールは立てて、真っ直ぐ戻すようにする。 思っていたより早いタイミングで 「ラストスパートいこう!!」 平野から声がかかる。 もうじき終わると思ってホッとするが、これが間違いだった。 強調漕ぎを兼ねた、ロングスパートだ。 あと何本かのカウントも無いから、力を搾り出しながら漕ぎ続ける。 ゴールはまだかと漕ぎ続けるうちに、佐鳴会のゴールを知らせる合図の音が聞こえる。 続けて自分たちがゴール。 「ありがとう〜」 平野が声をかけて、レースは無事、終了。 レースの動画。 手前から向こう岸へ向かって、「巴流」、「佐鳴湖会」、「なかくりAZ」の順。 (佐鳴湖会は、学校のボート部指導者でクルーを編成。巴流の同級生なのに、みんなえらいなぁ。 「○○先生も頑張って漕いでます。応援してやってください!」ってアナウンスが流れてた。 ) 結果は2位となる。 陸に上がると、ボートを片付けて、閉会式に出る。 高校生は翌日も大会が続くので、中学生達と混ざって、表彰を受ける。 自分たちの荷物も纏めて、解散、お疲れ〜となるが、その前に恒例のメンバー全員でジャンピングショットを撮る。 いつもなら応援団の誰かにカメラを渡して、出来るだけ簡単に済ますが、今回はかなり勝手が違った。 応援団の瀧口君と米盛さんだ。 被写体以上にノリノリで指示も多いし細かい。 「タイミング合わせて!」とか、「もっと高く!!」とか、「飛び上がった時に膝を抱えるようにして!!!」とか・・、そして「もう1枚いってみようか。」タイミングがずれたり、高さが足りないと名指しで批判され。 言いながらカメラマンは立ったり、しゃがんだり、ベストショットを追求してる。 撮られるこっちはばててきたので、最後に気合を入れて、何とかOKが出た。 また足がつりそうだった。 色々あったと言うより、色々やった今回の試合だったけど、朝立てたテーマはほぼ全うし、そこそこ楽しめた大会でした・・・・・。 終了!!
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