第5回 静岡県オータムレガッタ 2012.9.23 天竜漕艇場
■試合結果 ■距離
第4位 500m
【武内の大会レポート】 私は、今年44歳になる。 妻と子供2人に囲まれた、ごく平凡な暮らしを送っている。・・・つもりだ。 一般的には単なるオヤジ、と言ってなんら差し支えはない。 「青春」という、今では死語になりつつある時代を駆け抜けたのは、かれこれ20数年前。 私がボート競技に出会ったのは、ある友人の一言。 「今日、ボート部に体験入部してみない?」 誘ってくれたのは、小学校から気がしれた無駄な筋肉を身にまとったO君。 高校に入ったら文科系の部活に入ってテキトーに女子と遊んで・・・なんて考えていた私であったが、とりあえずO君の誘いのまま折戸湾へ。 そこで出会ったのが、リズミカルに水面を叩く4本のオールと、頬をつたう心地よい風。 「あー、自分もこんなに美しく船が漕たらどんなカッコ良いか!」 そんな思いが一瞬にして広がり、すっかりボート競技に魅了されたわけだ・・・ あの出会いから28年。 今年5月、ボート部で苦楽を共にした友人達と25年ぶりに再開する事が出来た。 もっとも、同期の連中、特に無駄な筋肉を身にまとった大川君や、高校一年生の春は髪がやけに赤かった瀧君、今では立派なラーメン店主のザルツ君、南校シングルスカルの先駆者末さん、頭脳派??コックスの石田君などとはたまに交流があった。 しかし、一つ後輩の連中との出会いは本当に四半世紀振りの事であり、大いに盛り上がった。 こんな連中が集まれば、話題になるのはやはり当時の部活での出来事。 やれ誰が女子バレー部の部室で一夜を明かしただの、合宿中布団のうえに弓道場の砂を運んできたのは誰だったなど、昔話には事欠かない。 そんな時「先輩、今度一緒にボートの試合に出ましょうよ!」っと、後輩の誰かが口を開いた。
今回、巴流世代の先輩としてのReport執筆にいたった経緯は以上である。 前置きが長くなりすぎましたが、改めて昭和63年3月に清水南校を卒業した武内と申します。 巴流ファンの皆さま、どうぞ宜しくお願いします。 9月23日(日)当日の天気。 やっぱり雨・・・。 予報で既にわかっていたとはいえショック。 「はて?ボート競技って雨の場合どうなるんだっけ。中止? 延期?はたまた予定通り開催?」 うーん、どうしようマジわからん。 だけど誰からも連絡が無いので、取り敢えずは身支度を整え、イザ天竜ボート競技場に。 天竜ボート場に着いたら、先ず石田夫妻と再開。 石田夫妻とは、今年の6月のレガッタで会っているので3ヶ月ぶりだ。 ちなみに石田は、高校時代からみんなに「ダシ」と呼ばれている。(したがって以下ダシ) 続いて巴流メンバーを探し歩いていると、金子君発見。 「 あれ?なんかやけに身体のでかいオヤジと話をしているけど、はて?あれは誰??天竜ボート場のおっさんか誰か???」 金子との距離10メートル。 「 あっ!あれは、ひょっとしてチャア????」 ≪こりゃぁまあ立派な身体になった事で≫ 高校時代の筋肉でしまりっきたガタイとは随分イメージが変わってビックリ。 ともあれ20年振りの挨拶を済ませ、平井君とも合流。 ここで、今日助っ人として参加してくれた三井さんと挨拶。 三井さんはチャアの大学時代の後輩、つまりボートのスペシャリストだ。 紹介が遅れたが、我らがチャアも高校時代、大学時代とボート競技ではかなりの凄腕。 「これは今日のレース期待がモテる?!」かも・・・ 続いて、末次とも再会。 ここで末次君の紹介。 スエこと末次君は、清水南校ボート部始まって以来初のシングルスカル漕手だ。 身体はそれほど大きくないにも関わらず、なんと当時のインターハイ県予選で見事優勝し全国大会に出場しちゃった程の頑張り屋である。 みんなからは「スエ」と呼ばれている。(したがって以下スエ) 改めて今回のメンバーを紹介。 20年振りにコンニチは・・・チャア(ストロークサイド) チャアの後輩・・・三井さん(どうやらストロークサイドらしい) 今回も段取りありがとう・・・平井(ストロークサイド) 「今日は漕ぎませんよ!」と言っている・・・金子(バウサイド) 25年振りのラダーさばきに期待・・・ダシ(コックス) そんなダンナを応援・・・石田夫人 永遠のスカル漕手・・・スエ(両手漕ぎ) 後輩の応援・・・瀧口くん そして私・・・武内(ストロークサイド)
試合は・・・と言えば、今日は高校生の競技(静岡県高校新人戦)も並行して行っているので当然雨の中でも開催。 「オータムレガッタ」として開催される我々の試合は、10時52分スタートの予定。 まだまだ時間があるからと、高校生のレースを見ようと湖畔まで行くがあいにくの天候ですぐ断念。 雨宿り代わりの艇庫の前では、中学生のちびっ子達が試合の準備に右往左往。 みんな笑顔で楽しそうに、シートやリガーの調整を行なっている。 20数年前の光景とは、全く異なった様子だ。 我が清水南校ボート部も先輩・後輩はかなり仲が良かった方だと思うが、それでも先輩は先輩。 やはり怖い存在だった。 しかし、今、私の目の前にいる中学生達は「年の差なんてお構いなし」ってな感じで≪和気藹々≫ 良いのか悪いのか・・・よく分かりません。 はてはて・・・ここら辺りからダシの様子がどうも落ち着かない。 どうやらコックスのお仕事をすっかり忘れているようだ。 25年という月日は恐ろしい。 それでもどうにか艇庫から船を出し、試合にむけて準備準備。 (オデッセイ艇を漕艇場に運び出す) そうこうしている間に、本日の巴流クルーメンバーについて協議が始まった。 最初に決まったのは整調、当然チャアで決定。 次に本日の注目株、三井さんのバウ決定。 コックスはもちろん、我らがダシ。 2番は無難に、私こと武内。 3番は人生初のナックル(オデッセイ)に挑戦の、スエ。 巴流エースの金子君を控えに回すという大胆なメンバー編成。 「さて、ボチボチ出艇しますか!」 ここで、コックスにまたまた問題発生。 ラダー(舵)の取り付け方を忘れてしまった様子。 何度もいうが25年という歳月は恐ろしい。 金子君の協力もあって、なんとか船を湖畔に浮かべることに成功。 (左から、チャア、武内、ダシ、スエ、三井さん) ・・・・・・・???? あれ? 両舷ノーワーク・・・あれ? いっこうにコックスから指示がない。 クルー全員、テキトーにオールを動かしながら徐々に航行。 整調のチャアから、「両舷ノーワークだってば!(笑)」 コックスのダシにむけた言葉。 これで思い出したか?! 「ああ、それじゃあノーワーク・・・・・・えぇぇぇ は じ め て」 と不思議な号令を発するコックス。。 25年前、見事なラダーさばきで折戸湾の関門をすり抜けていた石田くんの面影は何処へやら。 そんなこんなで、試合前の練習スタート。 やはりスタートダッシュが大切という事で、スタート5本の練習から。 あれまあ、これが船が揺れるのなんの。 なかなか安定しない。 「 はて?なんで・・・これがオデッセイ艇か!」 ナックル艇との安定感の違いを考えていると、コックスのダシから船が真っ直ぐ進まないと困り声。 なんでも、どうしても船が右に曲がってしまうとのこと。 これは、ストロークサイドとバウサイドのバランスが良くない証拠。 ここでみんなで相談。 やっちゃいました。掟破りの船上でのメンバー交代。 3番を漕いでいたスエを2番に、私が3番に。 私としては、ボート人生初のバウサイドでの試合。 「 うわーっ、漕ぎづら!」 おまけにオデッセイ。 ううう、船がバランスを失うたびにキャッチは空振りするは、ファイナルで危うくハラキリになりそうになるは、もう試合どころじゃありません。 それでもダシが、さっきより船のバランスが良くなったと言うので、このまま試合へ。 今日のレースに参加する他のクルーと挨拶を交わす。 第五回静岡県オータムレガッタの「高校ボート部OB対校戦」に出場するクルーは、我らが巴流を含む4艇。 第ニレーン:雄図会(浜松北高校OB) 第三レーン:新居高校OB 第四レーン:巴流(清水南高校OB) 第五レーン:ぬまこー 狩野川rc(沼津工業高校OB) このうち新居高校のクルー平均年齢な!なんと19・2歳 ぬまこー狩野川rcのクルー平均年齢20・2歳 と、ほとんど反則技(笑)。 実際彼らの筋肉は、まさに現役。 この時点で、ほとんど戦意喪失。 (ちなみに、こちらが平均年齢19.2歳の新居高校OB) (こちらが平均年齢20.2歳の沼津工業高校OB) それでも、浜松北高のobクルーの平均年齢は、46.6歳。 少し安堵。 「年齢差を考えても仕方が無い」と、スタート準備。 「 アテンション!」と聞き慣れないスタート合図でなんとかスタート。 一本二本三本、、、、ううう船が揺れる。 ふと、横のぬまこー狩野川rcクルーを見ると既に半艇身差。 スタートダッシュ5本が終わり、次の10本へ。 隣のクルーとの差は一艇身へ・・・もう、ほとんど泣きそう。 それじゃあ右側の船との差はどうなの? 見ると一番若い新居高校obクルーとの差はまだ半艇身程。 「 おお!これはひょっとしてまだ追いつくチャンスが!」 まだまだいけるよぉと思った途端、船が大きくバランスを崩す。 ・なれない初のオデッセイ。 ・ほとんどぶっつけのクルー。 ・記憶を失った司令塔。 これだけ条件が揃えば、整調のチャアとバウの三井さんがどれだけの実力者であっても関係ない。 実を隠そう私もキャッチの空振り、抜けるファイルを繰り返しながらコンスタントへ・・・ 他の三艇から大きく水を開けられ・・・・・・・そろそろ400メートルぐらいかなぁ? きっとダシからラストスパートの指示が来るはず。 が、、、、、あれ????なかなかラスト10本の号令が掛からない。 少し振り返って他の船を見ると、彼らもまだ漕ぎ続けている。 「500メートルってこんなに長いの?」 と、チャアも不安な声をあげたところで他のクルーも急に漕ぐのをやめた様子。 どうやら知らないうちにゴールをしていたようだ。 我らが巴流を含め4艇全てゴールラインがどこだったのか?わかっていなかった模様。 なんとも盛り上がりに欠けたラスト・・・ レース結果も【4位】 そう大きく水を開けられの最下位。 悲しい結果ではあったが、やっぱり水面を走るボートの感覚はたまらない。 動画 (向こう岸から数えて3艇目が巴流) (1位の沼津工業高校OBと、4位の巴流) (レースの様子を、ビデオで確認する三井さん) (母校の後輩のダブルスカル) (高校生の男子クォドルプルの決勝) さすがは見事なオールさばき。チャア。 未熟なクルーにも関わらず、笑顔で漕いでくれた三井さん。 これで次回は大丈夫???だね(笑)。スエ。 コックスって以外に仕事がたくさんあったんだね。ダシ 今回は控えにまわってくれた。金子くん。 いつも段取りありがとう。平井くん。 今日は応援ありがとう。瀧口くん。 暖かくなったら一緒にボートを楽しみましょう。ダシの奥様。 本日集まってくれたみんなにホント感謝です。 今日は雨の中のレースで実力?!を発揮できなかったけど、次回(多分来年)のレースに向けて 身体を鍛えなおします。 みなさんお疲れ様でした。
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